少女は体中を刺激つくされ、湧き出た欲望の重さに耐えきれないように、

思わず身体を震わせました。

黒い粘塊たちは、こういった急激な動作を取る事を嫌います。

少女は触手たちが再び、ただの粘塊に戻ってしまうであろう事に後悔しました。

少女の不安どおり、触手たちは黒い粘塊に姿を変え、岩間に消えてゆきます。

しかし。

洞窟の中で全裸になるという行為と、触手たちに身体を弄ばれ、欲望を高ぶらせる事が出来た事で

少女の欲望は半ば達せられていました。

冬の間に蓄積された肉欲を満たすには、今日一日、どれだけ彼等と交わっても満たされる事は無いと

負け惜しむように少女は判断しました。

今日少女がこの洞窟に訪れた理由は、

触手たちが健在であり、以前と変わらず素敵な時間を共有する事が出来るのを確かめに来たのです。

自分の中に以前と変わらない肉欲が存在し、じくじくと果樹が熟すような

欲望を感じた事に、少女は満足しました。

なごり惜しむようにコートを羽織り、うねうねと蠢く粘塊たちに軽く手をふると

洞窟を後にします。

まだ学校は春休み。

その間中。少女はあしげくここに通い、

たまっている欲望を、じっくりと味わうように愉しむつもりでした。


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