その世界の中に。まるで間違って迷い込み、早足で出口を探すような足取りで歩く人影があった。 かついだゴルフバッグの重みに、その小さな体がよろけそうになりながらも、クラブ同士が当たって立てる物音すらたてさせない。 まるで、木々や鳥たちにすら、自分の存在を悟らせないように‥‥‥