彼女は小さな頃から本を読むのが大好きで、自分の時間は殆どそうやって過ごしていました。
それは電気すら通っていない上、同世代の友達がいない彼女にとっての唯一の楽しみでもありました。
色々な本を読んでいるうちに、少女は様々な空想を浮かべて、夢の世界の住人として過ごす時間のほうが
読書より長くなっていました。
数年前、山ひとつ離れた比較的大きな村に分校が出来ました。
1時間程山道を歩かなければなりませんでしたが、少女は嬉々として通いました。
学校に通い、同世代の友達を見つける事で、様々な空想を語る相手ができたのです。
しかし、通学が始まりしばらくたつと、クラスの中では、少女は孤立した存在になっていました。
子供の頃は空想力が盛んであるものですが、彼女の空想癖は常軌を逸した部分がありすぎたのです。
空を飛ぶ鳥を指して「あの鳥は私たちを監視している異世界の使いだ」、、、とか
校舎の脇にある石碑については「あの中に何百人もの小人が住んでいて、月の夜は校庭に出てくる」
とか‥‥真顔で語られればそうなります。
初めはからかい半分で聞いていた同級生も先生も「ああ、そうね」と、さらりと受け流すようになって
まともに話もしてくれなくなってしまいました。
口にする話題は常軌を逸していましたが、日頃の読書好きのせいか、少女は非常に高い学力を持っていて、
テストの成績はクラスでも1〜2番。おまけに山育ちなので運動のほうもかなり出来ました。
これがさらに、クラスメイト達の困惑をさそってしまったのです。
表立って何か意地悪をされたり、いじめられる事は無かったものの、楽しそうな会話に入っていこうとすると
露骨に嫌な顔をされたり、急にみんなおし黙ってしまったり‥‥
そんな嫌な事があると、少女はある場所に通うようになっていました。
初めてその場所を見つけたのは‥‥学校で嫌な事があった、ある夏の日でした。
学校の授業で、4人から5人のグループに分かれて実験をやろうとした時です。
少女は即席で作ったどのグループにも入れてもらう事が出来ませんでした。
見かねた教師が諦めたように「先生と二人でやろうか」と告げた時、少女は教室を飛び出していました。
山のほうに向かって走り続ける瞳には、大粒の涙が浮かんでいます。
気が付くと、いつも通っているのとは違う山中にいました。
無我夢中で走りつづけて、すっかり迷っていたのです。
そのまま歩き続ければ、知っている場所に出れたのでしょうが、
少女にはその気が全くありませんでした。
彼女の中には自殺的な願望すら芽生えていたのです。
あてもなく、とぼとぼとふらつき歩くうちに、真っ黒な岩肌に囲まれた洞窟を見つけました。
その雰囲気がかもしだす違和感から、空想好きの少女の頭脳が「これは宇宙人の隠れ住み家だ!」と直感させます。
その時少女は一案を思いつきました。
もしこれが本当に異星人の住み家じゃなく、ただの洞穴だったなら、、、
もう本を読んだりあれこれ空想するのは止めよう。と、、、、
そうすれば今日みたいにみじめな思いをする事も無いだろう、
名残惜しいけれど家にある本を全部捨てよう‥‥と
恐怖にも似た興奮と、戸惑いを感じながら、少女は洞窟への初めての一歩を踏み出しました。
洞窟の中からはひんやりとして、あたりの緑を濃縮したような‥‥さわやかな空気が感じられました。
ゆっくり、ゆっくりと、少女は目を闇に慣らしながら進んでゆきます。
奥にゆくにつれて増える怪しく光る青い苔、まるで岩盤を溶かし切ったような内壁。
きっとこの洞窟の一番奥に‥‥不時着した円盤か宇宙船とかがあるはずだ。
それが無理なら、一片の銀色に光る金属でもあればいい。
少女はそう信じるようにしました。
そして最奥部の行き止まりに来た時。。。。。少女はがっくりと膝をつきます。
そこに少女が予想したものなどかけらもなく、、、ただの岩肌があっただけでした。
少女は一人で膝をかかえて泣きだしました。
(やっぱりそうなんだ、やっぱり私がおかしいだけなんだ‥‥)
そう思うと少女は涙を止める事が出来ませんでした。
ふいに水がしたたるような音がして、少女が思わず顔を上げます。
涙でゆがんだ視界の中、光る苔にてらされて、何か黒い物体がうごめいています。
(ねずみ‥‥!)そう思って少女は身をこわばらせました。
しかしよく見ると‥‥それはモゾモゾと姿を変えながら自分のほうに近づいて来ました。
(宇宙人!?)
少女の心に驚きと喜びが湧き上がります。
ソフトボール程の粘塊はもぞもぞと蠢きながら、じっと少女の事を観察しているようでした。
「こ‥‥こんにちは」
おそるおそる指を差し伸べながら少女が挨拶をします。
黒い粘塊は一瞬体を震わせると、少女の差し出した指を真似るように
体の一部を変えると、それを伸ばして少女の指に触れました。
その後‥‥
しばらく少女と黒い粘塊の邂逅は続きましたが、それ以上の交流の発展はありませんでした。
少女は、言葉が通じないこの黒い生き物と出会い、どうやってコミュニケーションを取ったらいいのか判らずに困っていました。
身振り手振りで示しても、この生物は目のような器官は無く、空気の動きか熱によって物体の存在を捉えているようです。
音には敏感に反応するようでしたが大きな音とかは苦手なようでした。
餌を与えてみようとか色々試しましたが、、、多分この洞窟の苔でも食べて満足しているようです。
少女はふと、家にその生き物を持って帰ろうと思いつきました。
小さな瓶に、あたりでじゃれていたビー玉くらいのものを捕獲します。
コルクで栓をして洞窟から外に出ようとしました。
てっきり他のやつが、仲間を奪われて追いかけてくるかと思ったのですが特に気にしてないようです。
一応あたりを気にしながら外に向かって歩き続け、出口が見えたところで瓶の中を確認します。
そこには例の生き物が、ただの黒い水のようになって揺れていました、が‥‥
ふいに何かに気づいたように、その液体が粘度を取り戻しました。
コルクの隙間などものともせずにすり抜けて、瓶の外に出て来ます。
無駄だとは判っても少女は思わずそれを手で覆いました。
次の瞬間、それはナメクジのような形を取り、少女指の間から蛇のような素早さですりぬけました。
「あぁっ!」
指の間に生まれた、おぞましいような甘美な刺激が、少女の身体をこわばらせます。
しかし、それだけでは済みませんでした。
黒いそれはブラウスの袖口から入り込み、脇腹から背中、胸の周り、、
まるで野ねずみが逃げ惑うような早さで、少女の肌を蹂躙しつくしてゆきます。
「ぁ‥‥あ‥‥ぁ‥‥」
少女は自らを包むように両手を抱き合せたまま、服と肌の間に生まれた摩擦に身もだえします。
ふいにそれが背中を伝って、パンツのお尻側に潜り込んできました。
「ひ‥‥ぁっ! ぁんっ! ぁひっ!」
唐突に生まれた刺激に、くずれ落ちるようにその場にへたりこんでしまいます。
それはお尻の割れ間を、身をよじらせながら‥‥落ちてゆくように前の方に移動して来て‥‥
「あぁあああ〜〜っ!」
ひときわ高い声を上げながら、背筋をビクンと反り帰らせた後、力尽きたように少女の肩が落ちました。
やっとの事で服の中から這い出る事が出来た粘塊は、元通りのビー玉サイズの変形すると、跳ねるように洞窟の奥に戻ってゆきます。
少女は自分の身体から湧き出た快楽の余韻にしばらく翻弄されているようでした。
「‥‥そぉかぁ‥‥スキンシップっていうのが‥‥あるんだよね?」
ふいに、少女は誰が見ている訳でも無いのに、言い訳するような口調でつぶやきます。
そうする事で、何かを正当化するかのように。
黒い粘塊とのスキンシップ。
全く性的な知識が無い少女にとって、あの感じは「異星人と触れ合う方法で会話をした際に訪れたステキな事」
だと思い込むようにしました。
最初に訪れた感覚が忘れられず、再び「それ」を求めようと
服の中に粘塊を流し込んだり、手ですくってみましたが、すり抜けるように流れ出ていってしまって上手くいきませんでした。
それでも少女は黒い粘塊との交流をあきらめません。
ある日、それらが自分の意志で何らかの形状をとならないと、それはただの水なんかと同じだという事に
彼等の動きから気付きました。
初めてそれと出会った時と同じように指を突き出すと、それは興味を示したように同じような形状を取りました。
指を引き戻すと、追いすがるようにそれは太さを増しながら伸びてきます。
はだけた上半身の胸に先端を導かせると、それは戸惑ったように少女の胸を撫ではじめました。
次第に少女の吐息が荒くなってゆきます。
身をよじってしまいそうになるのを、少女はじっと耐えています。
今ここで抵抗するそぶりをみせたら、せっかく形になったそれが、また元の液体になってしまうと思ったからです。
次第に少女の声が高くなってゆきます。
その甘えるような声に気を良くしたかのように、その先端は幼い上半身をまさぐり続けました。
それから先は、日を追うごとに触手たちは本数を増やし、、
今まで照れて隠れていたかのように、次々と大きな粘塊が姿を表すようになってきました。
触手たちは少女の身体中の垢を舐めつくすかのように、貪欲にその柔肌をこすり、突き、撫で回します。
時に激しく、やさしく、そして悶える程に少女を焦らして、、、幼い肢体から快楽を導き出し続けました。
それに答えるかのように、少女のほうも惜し気も無く全裸をさらけだます。
甘美な快楽をむさぼる好色な妖精のように、妖しく自ら身をよじるようになっていました。
初めは少女の指の形を真似たような粘塊達が、次第に自分の意志を持ったかのように先端にコブを作ったり
するようになったのは秋口になった頃です。
その頃、学校での少女の言動はしごく正常になっていました。
普通に友達とおしゃべりも出来るようになったし、以前のように絵空事のような狂言を言うような事ありません。
この洞窟で行っている自分の痴態や黒い粘塊たちの事を勘ぐられないようにする為と、
空想ではない現実の異世界との干渉に、欲求が満たされていたからでした。
以前の空想欲が、今は文字どおり少女の「官能欲」となっていました。
初めて眼にした触手の異形なコブの形に一瞬少女は躊躇しましたが、
身体の火照りは、それに対する誘惑を断ち切れません。
コブの生えた一本だけの触手に向かって、息を荒げながら少女が腰を下ろします。
この頃になって来ると、既に少女は自分の身体の「どこ」が欲しているのかを知らぬうちに判っていました。
その部分に触れた瞬間、今までとは違った刺激的な快楽が股間から沸き上がります。
微妙に違った角度で生えた突起がもたらす快楽は、少女の持っていた歓びの範囲を超えていました。
沸き上がった快楽と、とめどもなく生まれる歓喜の声はもう止めようにはありません。
少女は一心不乱に、その部分を触手の先端にこすり続けました。
冬の寒さが訪れる頃。
少女と触手たちの関係にはちょっとした変化が見受けられました。
今まで触手たちに導かれるように身体を開いていた少女が、積極的に自らの触ってもらいたい部分。
虐めてもらいたい所を、自ら求めるようになっていたのです。
コブの生えた触手の先端を探しては、それに自らの恥丘をなすったり、堅くなった乳首をこすりつけたり。
それが無い時はおねだりするように、触手の先端を夢中で口でしゃぶりつくようにすらなっていました。
そんな行動を続けるうち、まるで触手たちは引くように少女の身体には近寄らなくなっていました。
そんな日が数日続いた後、再び少女は気が付きます。
自分の欲求を求めながらも、あまりに露骨に彼等に求めすぎてはいけない事に。
触手たちが少女に気付かせたのはそれだけではありませんでした。
自分だけが知り、見て、感じたり知った事が世界の全てではない事。
お互いが干渉しあい、持った意識や感覚を、等しい立場でやりとりする事で、この世界の価値観が平等に生まれる事を。
以前とは違って、自分が洞窟の中に入り、裸になるだけで触手のような形態を取る粘塊達を目の前にして。
その日は両腕を後ろで組んだまま、熱く火照る身体をすりつけそうになりながら、じっと少女は耐えてみました。
そんな少女の行動を察したのか、一本の触手が近寄ります。
それは少女の希望どおり、奇形した胎児の指のような突起を備えていました。
思わず腰を突き出してしまいそうな欲求に耐えながら、少女はそれをじっと凝視します。
それだけで自分の敏感な部分がぷっくりと盛り上がり、恥ずかしいおつゆが溢れ出し、
音をたてて岩盤に泉を作ってゆくのが判りました。
その音に導かれるように、奇形した触手の先端が手のひらを大きく、裂けるくらいに広がります。
その裂け間から内臓のような、舌のような、異形な物体が現れました。
それは自分の股間同様。妖しく濡れて光り、半透明の液体にまみれています。
息をつく間も無く、それが少女の割れ目をひと嘗めしました。
耐えていた事から来る刺激かも知れません。
その透明な液体がもたらした効果かもしれません。
ほんのひと舐めされただけで、少女は愛液をまき散らして、初めて味わう甘美な絶頂を迎えました。
股間から背筋に渡って電気を流されたような刺激に悶えながら、
少女は自らの戒めを解く事が出来ませんでした
今ここで両手を放してしまったら、この素敵な生物との交流はは2度と味わえないと思っていたのです。
そんな少女の意志を試すように、延ばした器官を舌舐めずりするように出し入れしながら、
触手はおもむろに大きく開かれた少女の臀部に向かってゆっくりと移動しはじめました。
‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥
‥
やがて‥‥少女の住む山村に冬が訪れました。
雪と吹雪きに被われた山村で。
少女は以前のごとく、自分の持てる時間を読書で費やし、
以前とは少し違った気持ちで、春を待ちました。
あの洞窟の中で、自分に再び訪れるであろう、素敵な世界との邂逅を夢みながら。。。。。
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